地域で働く
北海道農業の特徴
地域・産地特色を生かした北海道の農業
北海道は国内耕地面積の4分の1を有する一大農業地帯です。
広大な大地を生かした規模の大きな生産活動が行われています。
小麦、スイートコーン、砂糖の原料となるてん菜、じゃがいも、玉ねぎ、生乳などは国内シェア1位を誇っています。
そのほかにも、地域によって気候風土が異なるという特性から、多種多様な農畜産物が生産されているのが特徴です。
釧路管内の農業
恵まれた草地と冷涼な気候を活かした酪農が主体で、農産物の90%以上が畜産で、北海道の生乳生産量409万トンに対し、53万3千トンと十勝、根室、網走管内についで4番目の出荷量となっています。
また、各市町村ではアイスクリームやチーズなどの乳製品加工・販売も盛んに行われています。
そのほかにも、内陸部では畑作(馬鈴薯、蕎麦など)が行われ、野菜は冷涼な気候を活かして大根やほうれん草なども栽培しています。
釧路管内の牛乳がおいしいと評価が高いのは、ミネラルを含んだ潮風によって、栄養豊かな大地となり、そこから採れる豊富な牧草によって絞られる牛乳だからと言われています。
また、牧草に含まれている繊維は、乳脂肪分の形成に有効とされていて、釧路の生乳の乳脂肪分率は北海道平均や全国平均よりも高くなっているのは、牧草をたくさん食べることで「コク」のある味につながっているからです。
白い雲、青い空、緑の草原、草を食む牛たち。
釧路管内の冷涼な気候と牧草は牛にとって最高の条件であり、ベストコンディションを保てる地域です。
JAくしろ丹頂の生産概要
丹頂が舞い、広大な湿原が広がるJAくしろ丹頂酪農
JAくしろ丹頂は1万2千ヘクタールの豊かな農地が広がり、冷涼な気候にも恵まれ、令和元年度は132戸の農場によって約1万2千頭の搾乳牛から、10万1千トンの生乳を出荷しています。
その出荷量は、釧路管内の19%を占め、管内で2番目、北海道内でも11番目となっています。
1L牛乳パックで9800万本分!25mプールで270杯分!にもなります。
しかも牛乳パックを縦に並べると2万2540km!その高さなんと富士山5970個分!
1L≒1.03kg
1プール/36万L
1L牛乳パック/23cm
酪農以外にも黒毛和牛の仔牛の繁殖や育成、食肉・輓馬向けの大型馬や道産子の繁殖、また、羊の繁殖から食肉や加工・販売まで行う農場もあります。
アクセスと働く環境
すごしやすく、住むのにとっても便利
夏期は気温が上がりにくく、6月~9月までの平均気温は16℃前後。
冬期は比較的降雪量も少なく晴天が多いのが特徴です。
『たんちょう釧路空港』から鶴居村で30km、白糠町で20km、釧路市音別町で40km、となっていて、道外からのアクセスが便利な土地柄です。
また、主要都市である釧路市まで30分~1時間圏内のため、農場で働く人は地域に住む人はもちろんのこと、釧路市から通う人もいます。
農場をサポートする仕事
北海道の大自然の中で、新規就農やスタッフとして働く方法以外にも、農場をサポートする仕事があります。
酪農ヘルパー
酪農は生き物が相手であるため、特に家族経営では365日休みがありません。
そのため、農場の方々が定期的に休みを取ったり、病気や怪我など人手が足りない時に、代わりにする酪農ヘルパーさんは、酪農経営に欠かせないパートナーです。
搾乳や給餌、仔牛の世話、掃除といった作業をする酪農ヘルパーさんは、安定した酪農経営に欠かせないパートナーです。
誰かの役に立っている事が実感できる仕事です。
相談窓口
- 鶴居村酪農ヘルパー利用組合
TEL 0154-64-2144 対応時間 8 : 30~17 : 00
- 白糠町酪農ヘルパー利用組合(音白ヘルパー・乳牛検定組合 合同事務局)
TEL 01547-6-2111 対応時間 8 : 30~17 : 00
- 音別町酪農ヘルパー利用組合(音白ヘルパー・乳牛検定組合 合同事務局)
TEL 01547-6-2111 対応時間 8 : 30~17 : 00
乳牛検定
牛乳サンプルの採取や調査を行う業務を「乳牛検定」と言い、地域の農場へ出向き、個々の牛の乳量・餌・分娩月日等を記録し、基準を満たした牛乳が生産されているかどうかをチェックする仕事です。
地域の酪農を支え、消費者に安全を届けるために必要なやりがいのある仕事です。
相談窓口
- 鶴居村乳牛検定組合
TEL 0154-64-2659 対応時間 8 : 30~17 : 00
- 白糠町乳牛検定組合(音白ヘルパー・乳牛検定組合 合同事務局)
TEL 01547-6-2111 対応時間 8 : 30~17 : 00
- 音別町乳牛検定組合(音白ヘルパー・乳牛検定組合 合同事務局)
TEL 01547-6-2111 対応時間 8 : 30~17 : 00
TMRセンター
複数の農場分のTMRをまとめて作り、希望する農場に配達するTMRセンターが注目されています。
TMRを農場まで配達してくれるので、とても便利なサービスです。
TMRセンターが「牛の給食センター」と言われるのは、このような理由からです。
現在、鶴居村の『有限会社 クレインランドTMRセンター』と『合同会社 TMRセンタートイピリカ』、白糠町の『合同会社 白糠F-SEED』、釧路市音別町の『合同会社 フィードセンタービーナス』、の4つが稼働しています。
牛のえさは、牧草やわらなどの草食動物に必要な“粗飼料”と、トウモロコシや麦などのカロリーの高い“濃厚飼料”に分けることができます。
TMRは、これら粗飼料と濃厚飼料にビタミンなどを加えて均一に混ぜたいわば「牛のまぜご飯」といえます。